幸せのカタチ~赤い宝物~


「へぇ~で、で?」


『2人で歩いてたら、阿部君から手繋いでくれて、でもそのままバイバイな雰囲気で…
今しかないって思って、別れ際に告ろうとしたの。
そしたら…阿部君が"好き"って言ってくれて…。
それで付き合う事にしたんだ。』


「……すごっ!
両想いだったんだっ!
ヤバ~イ、超ゴチなんだけど~!」



友來のハッピーな報告に、一気に興奮してる私。

友來が恥ずかしそうに、ふふって笑ってる。

私まで自分の事みたいに、嬉しいよ。



『愛果がこんな風な時に、こんな話でゴメンね…。』



友來が申し訳なさそうに言う。



「何いってんの?
コレはコレで別だからっ!
悩みなんて吹き飛ぶ程、嬉しいよぉっ!」


『うん…ありがとね。』



その後も暫く話して満足な私達は、またねって電話を切った。

落ち込んだ心がウソみたいに、ウキウキしてる。


友來と阿部君…お似合いだなぁっ♪


ずっと好きだった人とイヴに付き合うなんて、ドラマみたい☆



"ちゃんと向き合わないと、後から後悔するよ"



頭をよぎる友來の忠告

書き消す様に頭を振る



…大丈夫だよ。

直ぐにちゃんと元どおりになるよ。



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