幸せのカタチ~赤い宝物~


帰り道友來の事を阿部くんが、私を伊原君が送ってくれてる。



いつの間にか馴れた、伊原君とのこの並び。



いつもは弾む会話もお互いにそうでもない。



伊原君カラオケ疲れ?



伊原君何気にマイク持つと、はしゃぐし…。


そんな伊原君を初めて見た時、あまりにもキャラと違和感があって私と友來は目を丸くしたままガン見したもんだ。

友來と阿部君が付き合って半年


彰と別れて半年


彰と付き合ってたのは、たった3ヵ月


倍の時間が立ってるのに


付き合ってた時よりも、別れてからの方が彰の事考えてる気がする。


皮肉だな…


しかも私、ちょー女々しい。


隣りを歩く伊原君をぼんやり眺める。


伊原君とこんな感じでいる半年の方が長いなんて…。


何なんだかな。



伊原君のキラキラオーラで、少しは私も丸くなったかな。


不思議だな人って



新しい人や物に触れ合う度に、気付かない内にちょっとづつ何かを貰ってる。



前だったらこんな事思わなかったのに。





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