幸せのカタチ~赤い宝物~
「俺さ…明日告ろうと思うんだ。」
伊原君が突然口を開いた。
―告白?
それって青野さんに?
私は驚いて立ち止まる。
「…そ…そっか…。」
「どう思う?」
「…えっと。」
私はちょっと戸惑う。
どうって…聞かれても。
「何で今なの?」
「う~ん。
今が良いって思うってゆうか、言いたいし俺の存在を知ってもらいたいからかな。」
伊原君は、話した事ないからさって笑いながら付け加えた。
チャ…チャレンジャーだな、伊原君。
話した事ないのに、いきなり告るなんて。
ある意味羨ましい行動力。
ってゆうか、いくら青野さんでも知ってるでしょ?
「伊原君は有名人だから、知ってるんじゃない?」
「俺?有名なの?」
知らなかったって笑ってる。
ホントにこの人は…
有名だよ。
私、この半年男子からも女子からも何回も聞かれたよ。
伊原君と付き合ってるの?
って。
まぁそう見えたかもね。
バカップルの2人と4人でいつもいたんだから。