【連作】六天ニ散リユク花―交わりの章―
「松雪。松雪はいるか!?」
手を打って、傍仕えの少年を呼ぶ。
しばしして、足音軽くやってきた少年は、不機嫌な主の様子に、ひどくあわてた様子で、
「霞丸様、どうかなさいましたか? やはりお加減が優れないのでは……」
ぴたり、と、自分の掌を、霞丸の額に押し付けた。
手を打って、傍仕えの少年を呼ぶ。
しばしして、足音軽くやってきた少年は、不機嫌な主の様子に、ひどくあわてた様子で、
「霞丸様、どうかなさいましたか? やはりお加減が優れないのでは……」
ぴたり、と、自分の掌を、霞丸の額に押し付けた。