【連作】六天ニ散リユク花―交わりの章―
全く、この少年は、何かと言えば霞丸が病みつくと思っているらしい。
もっと幼いころは、確かに、人より病がちではあったのだが。
今は、もう、そんなことはないというのに。
溜息をつき、霞丸は、用件を切り出す。
「松雪。そなた、玉林を知らぬか?」
もっと幼いころは、確かに、人より病がちではあったのだが。
今は、もう、そんなことはないというのに。
溜息をつき、霞丸は、用件を切り出す。
「松雪。そなた、玉林を知らぬか?」