恋口の切りかた
大好きな人を呼んだ。


レンちゃん……
そばに来てよ……



「そうだ。木刀を、探しに行かなくっちゃ……

宝物なのに……レンちゃんからもらった──」



ふらつく足で一歩踏み出して、



「おつるぎ様っ!?」

焦った声を上げる青年の腕に抱き留められるのを感じながら、



私の意識は、凍える雪の夜へと落ちていった。





< 1,416 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop