恋口の切りかた
沈んでいく意識の中で、
何度も何度も彼の言葉がこだました。
最後まで遊水のままで──
「いきたかった」
どうしてなのか、
この言葉は、
「逝きたかった」と聞こえた。
何度も何度も彼の言葉がこだました。
最後まで遊水のままで──
「いきたかった」
どうしてなのか、
この言葉は、
「逝きたかった」と聞こえた。