恋口の切りかた
「留玖はお前達の新しい妹と姉上だ、仲良くしろよ」
「おう」
「はッ!」
「はい、ちちうえ」
口々に答える俺たち。
「留玖も仲良くな」
「はい! ありがとうございます、晴蔵様」
そう言って頭を下げる彼女を見て、親父殿は苦笑した。
「父親に向かって晴蔵様はないだろ」
「私のことも母と呼んで良いのですよ」
母上もそうつけ加える。
「はい……父上、母上」
刀丸──いや、留玖は
ためらいがちに言って、はにかんだような笑みを見せた。
それがまたかわいいぞ。
ううむ……
本当にこいつって、女だったんだなァ──
──などと考えていて、
俺はその後の夕飯の味はさっぱりわからなかった。
「おう」
「はッ!」
「はい、ちちうえ」
口々に答える俺たち。
「留玖も仲良くな」
「はい! ありがとうございます、晴蔵様」
そう言って頭を下げる彼女を見て、親父殿は苦笑した。
「父親に向かって晴蔵様はないだろ」
「私のことも母と呼んで良いのですよ」
母上もそうつけ加える。
「はい……父上、母上」
刀丸──いや、留玖は
ためらいがちに言って、はにかんだような笑みを見せた。
それがまたかわいいぞ。
ううむ……
本当にこいつって、女だったんだなァ──
──などと考えていて、
俺はその後の夕飯の味はさっぱりわからなかった。