恋口の切りかた
「こんな形で引き裂かれて──留玖と会いたいだろう?」


留玖と──


「お前たちが望むなら……夜、彼女と会うことを許すよ」


それは──


「それは、俺と留玖の──密通を許すって言ってんのか……?」


俺はまじまじと左馬允を見つめた。


沈黙が流れて、





俺は目を伏せた。





「成る程な。
今日ここに呼び出したのは──いや、前もそうか──俺にその話をするためか」
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