恋口の切りかた
「助けたいよ……」



もう諦めていたその響きに、

ほっぺたを、涙が後から後から落ちていった。



「私、円士郎を助けたいよ……!」



何度も何度も、私を救ってくれた。

いつも私を守ってくれた。



円士郎、

あなたを救いたいよ……。



「だったら、私と共に来てください」

覆面家老の言葉に、


私は無我夢中で頷いた。
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