恋口の切りかた
食事をすませ、今度は庭をぐるりと囲む廊下を歩いて、
渡り廊下を通って再び離れに向かった。
虫の声が聞こえている。
何だか明るいので空を見上げると、大きな満月が屋敷の塀(へい)の上に見えた。
これなら、外で罪人と出会ってもよく見えていいなぁ、とか
そんなことをぼんやり思って、
離れに入ると──
奇妙な違和感が私の全身を襲った。
渡り廊下を通って再び離れに向かった。
虫の声が聞こえている。
何だか明るいので空を見上げると、大きな満月が屋敷の塀(へい)の上に見えた。
これなら、外で罪人と出会ってもよく見えていいなぁ、とか
そんなことをぼんやり思って、
離れに入ると──
奇妙な違和感が私の全身を襲った。