恋口の切りかた
なんでなのか──
自分でもよくわからないけど──
いやだった。
だって、
そうだ。
だって、二人ともいやがってたじゃない。
おかしいよ、好きでもない人と……
「留玖殿は、誰か好いたお人がありんすか」
「えっ」
私はあわてた。
「そっ……そんなわけじゃ……ないんですけど」
顔が熱くなった。
私を見て、りつ様が「かわいいのぅ」と言って、ころころと笑った。
うう……たぶん、こんな暗がりでもわかるくらい、真っ赤になってたんだろうなぁ。
自分でもよくわからないけど──
いやだった。
だって、
そうだ。
だって、二人ともいやがってたじゃない。
おかしいよ、好きでもない人と……
「留玖殿は、誰か好いたお人がありんすか」
「えっ」
私はあわてた。
「そっ……そんなわけじゃ……ないんですけど」
顔が熱くなった。
私を見て、りつ様が「かわいいのぅ」と言って、ころころと笑った。
うう……たぶん、こんな暗がりでもわかるくらい、真っ赤になってたんだろうなぁ。