恋口の切りかた



──困難な状況に百遍遭遇して、百遍とも切り抜ける力を持っている。



以前、親父殿が言っていた言葉がよみがえった。

大晦日とは異なり、今度は俺も留玖の才能をまざまざと見せつけられた。


俺は──

もしも、留玖ではなく俺だったら──



留玖と同じ最善の選択をすることができただろうか、と思った。


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