恋口の切りかた
少年の両の手に、木の棒がにぎられていた。


右手に一本、左手にもう一本。


「二本?」


いつもは長い棒一本だけなのに。長さもいつもより短く見える。


「ハッハァ!」

少年は得意げに、ブンと片手の棒きれを振って見せた。

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