恋口の切りかた
「お前、本当に剣術習ったことないのか?」

座り込んだままちょこんと首をかしげているトウ丸を、俺はぼう然と見下ろした。


「ないよ」

「うそだろ……!」

「ほんとだよ」


「習ったことないなら、なんで……だいたい、なんであんな動きできるんだよ!?」

「えっと、それはね」



トウ丸はニッコリ笑って俺を見上げた。



「きみのまねをしてたから」

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