恋口の切りかた

 【円】

走り去っていく留玖を呆然と見送って、

俺は真っ暗な庭に、一人立ちつくした。


ええっと……これは──


これはも何も、明白だ。

留玖に口づけようとして──突き飛ばされた。




つまり俺は、



思いっきり留玖に拒絶された、
──ってことだよな。
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