恋口の切りかた
「晴蔵殿……!」


絶句していた母上が悲鳴を上げて、


「そこまでのうつけ者(*)とは思わなかったぞ!
円士郎! お前は自分が何を言っているかわかっておるのか!!」



怒りに青筋を浮かせた親父殿が、俺を見下ろして怒鳴った。





(*うつけ者:馬鹿者)
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