恋口の切りかた
黒い空からは、ふわふわと白い桜の花びらのような雪が降り出して
おれは足早に家族の待つ家を目指していた。

冷たい手をこすり合わせながら、

今年ももう終わるんだなあ……とか思って


そして

こんな日々が永遠に続くのだと、信じて疑わなかった。



だが、この日を境に


おれの世界は急転する。
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