君があたしにくれたもの

夏の甲子園

「超暑いし〜。やっぱり来ーへんかったらよかった」
「まあまあ。ジュースおごるから!」
従姉妹に腕をひっぱられ、よろけながら客席を見渡す。
そこには応援用のグッズを持って、すでに盛り上がっている観客や応援団の人達。

空を見上げると、ギラギラと太陽があたしに笑顔を向けていた。
「はぁーっ」
わざとらしくため息をついて観客席に座ったのは日向彩夏。
中学3年生の15才。

今日は従姉妹と共に、夏の甲子園を見に来ていた。
本当に暑い。
なんであたし来てしもたんやろ。





















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