【短】涙が出るほど好きだった
「柚姫いる?」
「あ…」
柚姫の親友の優子ちゃんの表情は硬かった。
「呼んでくれる?」
「……あんたに呼ぶ権利なんてあるの?」
聞いていたとおりの毒舌。
でも、そのとおりで、なんともいえない。
柚姫を本当に思ってることが分かってしまう。
「…話がしたいんだ。」
「柚姫はしたくないみたいだけど」
「…俺はしたいって言ってるって、屋上で待ってるって伝えてくれる?」
「……伝えるだけだから。」
そういって彼女は去った。
柚姫が来てくれるかどうかはわからない。
でも…。