黄昏恋夢
Phase1 夢の欠片
黄昏の街
17:20 私は自転車にまたがる。
この街に引っ越してきて、もう2週間になろうというのに
なかなか道を覚えられない。
本当は歩いていける距離なのに、
自転車じゃないと、どうにも不安。
まっすぐ前を向いている間に、
どんどん時間が過ぎ去っていって、
来た道を戻る頃には、もう電車に間に合わない。
そんなことが2度ほど続いてから、すぐに自転車を買った。
不安になったら引き返せばいいのに、
誰かに助けを求めたらいいのに、
自分で選んだ道だからって、進み続けてしまう。
『甘えらんないの?俺が頼りないから?』
違うそうじゃない。
私は自分の道を選びたいだけ。
17:28
駐輪場に自転車をとめて、
改札を定期でスルーして、
17:35
多少落ちかけたメイクを気にしながら、
電車の中に飛び込むと、バッグの中の携帯が震えた。
表示名は、”今日のお客さん”
この街に引っ越してきて、もう2週間になろうというのに
なかなか道を覚えられない。
本当は歩いていける距離なのに、
自転車じゃないと、どうにも不安。
まっすぐ前を向いている間に、
どんどん時間が過ぎ去っていって、
来た道を戻る頃には、もう電車に間に合わない。
そんなことが2度ほど続いてから、すぐに自転車を買った。
不安になったら引き返せばいいのに、
誰かに助けを求めたらいいのに、
自分で選んだ道だからって、進み続けてしまう。
『甘えらんないの?俺が頼りないから?』
違うそうじゃない。
私は自分の道を選びたいだけ。
17:28
駐輪場に自転車をとめて、
改札を定期でスルーして、
17:35
多少落ちかけたメイクを気にしながら、
電車の中に飛び込むと、バッグの中の携帯が震えた。
表示名は、”今日のお客さん”