人形姫~Where is Princess's mind?~
そう言って彼は笑った。
“フフッ、そうだね。あ~あ、でも、もうこうやって逢う機会も減っちゃうんだね”
なんだか寂しくなって目を伏せる。
“詩音は受験?”
“うん。とりあえず今の成績キープすれば、第一志望行けるって”
次は進路だ。
部活が終わったからと言って、私の自由が保障されたわけじゃない。
“そっか・・・”
“直は?”
なんとなく歯切れ悪く言う彼が気にっかかった。
“俺?まだ決めてない”
“じゃあ、頑張ってやりたいこと探しな?直なら大丈夫だよ”