人形姫~Where is Princess's mind?~
いまだに信じられないという彼にクスリと笑う。

まあ、確かにこんなこと言われても、信じられるわけがないのだけれど。


“ホント。


だから私は賞を取り続ける。
初めてあった時、直、人魚姫って言ったでしょ?
あれ、ある意味当たってるかもね。
期限が来れば、私の気持ちなんて、



泡になって消えるんだから”


そう、自由が手に入らなかった場合、本当に人形になるしかない。

こうして彼と話すことも、由貴たちと騒ぐことさえも出来なくなるのかもしれない。

“消えるなよ。次の大会、絶対表彰台に上がるから。それまで待ってろよ”


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