カゴの鳥
僕は先輩の援護と真木の対応をしなくちゃね。


【砂たちよ、竜巻となりてかのものを吹き飛ばせ】


僕が篠原先輩に向けて攻撃を仕掛けた。


しかし、


【……打ち消せ】


最後の言葉が強く発せられ僕の攻撃は篠原先輩にたどり着く前に消されてしまった。


やっぱり無理だよね。


僕は魔法を打ち消した相手の方を見た。


今のところ先輩たちは問題ないだろう。


「真木」


「そう簡単に篠原先輩に当てさせたらおれ後がこえーよ」


「あは、そうだね」


「そんな気楽に……他人事だからって……」


真木は利都の言葉に落ち込んだようだ。


真木が落ち込んでいるすきに先輩にコトバを送った。


『これから真木とやり合います。少しの間援護は無いと思って下さい。お願いします』


送り終わると意識を真木に戻した。


……まだ落ち込んでいる…。


「真木!いつまで落ち込んでるの、やっつけちゃうよ」


僕はそう言って呪文を唱えた。


【風よ切り裂け】


利都がそう叫ぶと風が刃の様に真木に襲いかかった。


「うおっ!あっぶね~、北条!いきなりは反則だぞ!!」


真木はどうにか利都の攻撃をかわした。




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