カゴの鳥
――伊織side――


援護無しって……


最初の予定と既に違くない~


まぁ相手が一対一で仕掛けてきたし、仕方ないか……


「そらっ!!」


剣がオレの顔の横を貫いた。


「考え事とは余裕だなぁ、南 伊織!」


「それは御忠告ドーモ」


今のは少しマジでやばかった……


今は考え事してる場合じゃないな。


利都ちゃんがくるまでに体力を削がせるか。


今まで応戦一方だった伊織が距離をとり、大鎌を構えた。


篠原も攻撃が来るとわかったようでそれに備え構えた。


そして、伊織は大鎌を振った。


そうすると、風が起こりそれが篠原に向かって行った。


カマイタチ


この時、伊織と利都は同じ技を使っていたのだった。


「あっぶねぇ、突然鎌を振り回すな!!」


「えぇー、オレあんまりお前と近距離戦したくないもん」


「……男がもんとか言うな!!」


篠原が怒鳴りはじめた。


これはいいかも♪


このまま力の限り叫び続ければ楽なのになぁー。


今のうちに攻撃しとくか。


伊織はニヤリと笑って一瞬で篠原の目の前に行き、鎌を降りおろした。


「なっ!」


――――――


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