カゴの鳥
3.初任務
ーピピピピーー


「ぅ、ん……」


布団から手を出して目覚ましを止めた。


それから少しの間布団の中でグダグタしてから起きあがった。


「……準備しなくちゃ…」


洗面所へ行き歯を磨き顔を洗ってから服を着替えた。


普段アカデミーにいる時はブレザーだが、任務中は軍服になる。


ブレザーはひものリボンだから初めての軍服のネクタイに苦戦した。


そして僕の魔法媒介になるペンダントを付け、集合場所に向かうべく部屋を出た。


寮の前に来たが、まだ先輩は来ていないようだ。


待っている間空を見上げながら伸びをした。


「ん~、今日は調子良さそうだな」


空をぼーと見ていたら


「利都ちゃん早いねぇ。偉い偉い」


そう言って頭を撫でてきた。


「おはようございます。伊織先輩、…手、どけて下さい」


「利都ちゃんがちゃんとオレのこと呼び捨てしたらいいよ。昨日いったよねぇ」


笑顔で顔をのぞかれてビックリした。


「わかりました。伊織、手どけて?」


今度は伊織が驚いた顔を一瞬し、そのあと満足そうな笑顔で


「はい、良くできました。どけてあげる~♪」


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