【長編】鉛の空
MARI
「じゃ……がんばって……ね」
あたしは、《ドールズ》の外部制御用のコントローラーを握りしめて、ようやく、それだけを、言うことができた。
ヤマトは、幼い顔で、笑っている。
そう、ヤマトはまだ、十四歳。
怖いもの知らずに、無茶をする年頃だ。
あたしは、《ドールズ》の外部制御用のコントローラーを握りしめて、ようやく、それだけを、言うことができた。
ヤマトは、幼い顔で、笑っている。
そう、ヤマトはまだ、十四歳。
怖いもの知らずに、無茶をする年頃だ。