大好き、ばいばい【実話】
「あ、愛久しぶりぃー♪」
久しぶりに袖を通したブレザーが懐かしく感じる。
「美亜ー♪久しぶりー!」
美亜と私は抱き合いながら笑う。
夏休みは何もないまま終わり、
また学校が始まる。
女子校である私の学校は
いつも華やかに感じる教室を見渡す。
久しぶりに会った友達は
髪が伸びていたり、
背が高くなっていたり。
なんだか自分だけが何も変わっていないような気がした。
今日の朝は彼に会えなかった。
会いたかったなー・・・・
彼が夏休み中どのくらい変わったのか見たかったな。
「あ、今例の彼の事考えてたでしょー!」
可笑しそうに目を細める美亜は私の顔を横から覗く。
「え?なんでわかったのー?」
「だって愛わかりやすいんだもん。うっとりしてたし」
そう...なのかな?
私ってそんなにわかりやすいのかな。
「まぁでも、愛に好きな人ができてあたしも嬉しいよ!」
そう言ってふわりと微笑む。
美亜ってかわいいよね。
茶色い髪がふんわりしてて美亜によく似あう。