どりーむわーるど。
「それではアリス、最後の質問じゃ。」
気のせいだろうか。
女王の声が少し変わったような気がした。
「アリス、元の世界へ帰りたいか?」
ドクンッと心臓が跳ねた。
「元の…世界ー…?」
生々しい映像が脳内によみがえる。
「そうじゃ。
あと2日後にそなたの居た世界と道が繋がる。
その道を通れば帰ることが出来よう。」
あと2日後…。
亜莉子は固まってしまった。
何も言えずに俯く。
「帰りたいであろう…?アリス。」
はい、って言わなきゃ。
チェシャが言ってたじゃない…。
しかし、亜莉子は言葉が出なかった。
黙ったまま立ち尽くす。
「どうなのじゃ、はっきり申さぬか。」
少し怒気をはらんだ声がアリスに解答を求める。
…かえる…帰るー…。
「…私はー…。」