キラめく堕天使

「そうよ。

それから、一つ誤解を解いておくけれど、この下にいるジュランは、彼、じゃなくて、彼女だよ」

えっ、女?

そう言われてみると、中性的なその顔は、ほんの少し女性よりで、女の人だと思うと、急に可愛く見えてくる。

「って、ルナ、君も女の子じゃないの?」

「あたしは性別のない天使なの。

相手が女の人でも男の人でもそれは自由。

ただ、相手が人間や魔界の者だと罰せられるけど」

「君も…」

「うん。天界追放。

でも、これだけじゃすまないハズ」

ルナは一瞬自分を嘲るように笑った。

「そうだ。

あなたに名前をつけなくちゃ。

そうだね、ジュラ、なんてどう?

ほとんどジュランと同じだけど。

あたしには、それしか浮かばない」

「うん。いいよ、ジュラで」

ジュランとはとても遠くおよばないけれど。

それで、ルナの気が晴れるなら。

「じゃあ、ジュラ、お願いね、ジュランを、助けて」

 ルナは、言うと、ニッコリ笑った。

そして、その体の輪郭を揺らがせた。


 
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