キラめく堕天使
うねうねとうねる、長い金髪の持ち主と、まっすぐな顎までの銀髪。
それに、明るい茶色のロングヘアが一斉にこっちを見た。
美術館の、絵から抜け出してきたような美女が三人。
オレは圧倒されて、そこに突っ立ったまま、三人を見ていた。
飾りが掘り込まれた薄い焼き物のような細長い陶器を、グラスの形の陶器にむかって傾けている。
そこからは天井の色のせいか、青く見える液体がこぼれおちてゆく。
「あら、可愛いフィックス。来なさいよ、一緒に飲みましょう」
嫌にテンションの高い金髪が言った。
それから、銀髪と茶髪も手まねきした。
「いや、オレは、人を探していて」
言うと、三人は驚いたようにオレを見た。
「フィックスが、喋ったわ」
「本当。このフィックス、知能があるのね」
「へええ。珍しい」
三人は、グラスを持ったままオレに近づいてきた。