キラめく堕天使

「あなたたちこそ、天使でしょう?ここは天使のいる場所でもないと思うけど」
 
言うと、三人はクスクス笑った。

「あら、あたし達はもう天使じゃなくってよ」

「そうそう。悪魔に恋する禁を犯して天界を追放されたのよ」

「けれど、この監獄以外に、あたし達が安心して暮らせるところはない。だから、ここでずっと楽しくやってるの」

 銀髪が、オレに近づいてきて、オレの首に腕を回した。

 耳元に、赤い球形の石を連ねた形のピアスをしている。

 どこかでも、見たような。

 オレの意識のどこかが、微かに思った。

 しかし、天使っていうのは、みんなグラビアアイドル並みのスタイルをしているのか?

しかも、これで性別なしかもしれないのか。
 
それを疑いたくなるような感触に、

抱きつかれた。

「あなたも、ここからは出ない方がいいわよ。長生きしたいならね」

 顔を上げた。

 酒臭い。
 
けれど、絵から抜け出してきたように整った顔、魅惑的な目。
 
一瞬、それに抗えなかった。

「飲んで?」

 金髪が銀髪の肩を掴んで退かせると、グラスを掲げて、オレの前に来た。



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