キラめく堕天使

 整った顔。
 
なんて綺麗な悪魔なんだろう。

こんな悪魔になら、喜んで魂を差し出すだろう。

例え、天使でも。

ジュランは、オレを見た後、ルナに気付いたようだった。

「ルナ。これは誰?」

 少し震えているその声は、ジュランの綺麗さと裏腹な、可愛い声だった。

「フィックスだよ。だけど、中に入っているのは人間なの。あたしが魂をもらう契約をした人間で」

「契約?」

 した、のかな?

「そんなことをして。もう天界に帰れないぞ。」

 言って、ジュランはオレを見た。
 
その目に、吸い込まれそうになる。

「血の契約を交わしたのか?」

「血の契約?」

「羊皮紙に、お前の血で、お前の名前を書いたのか?」

 そんな覚えはない。
 
オレは首を横に振った。


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