キラめく堕天使


「思い出した。さっき会った銀髪の堕天使だ!!」

「銀髪の堕天使?」

「そう。ルナはここにいて。すぐに、戻ってくるから」

「あ、ちょっと待って」

ルナは手にカードを一枚取り出した。

「これ。困ったときに使って。扉が開くわ」

 カードには、黒い扉が描かれていた。

 明り取りのように上部の微かな空間が開いて鉄格子がはまっている。

その下には、あでやかな滴るような赤いバラが数個、扉を飾っている。
 
この扉が開くのだろうか?

いまいち意味が飲み込めなかったが、

とにかく、早く行動に移らなければいけない気がする。

「じゃ、行ってくる」

 オレはそこを飛び出した。


天井の青が淡くなるのを確かめながら、歩いた。
 
足元を見ないで歩いていると、突然何かがトトトっと音を立てて走り抜けた。


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