キラめく堕天使
 そう、なんだ。

「もっとも大天使級が堕ちてきたら別だけど。今魔界で一番の力を持っている四大大魔王も、元は堕ちてきた大天使だっていうわよ。本当かどうかは知らないけど」

 シュロスは手を上げて、跳んできたラビの頭を撫でた。

 ラビはその手に持っていた本をシュロスに渡した。

 シュロスは、その本の表紙を眺めて驚いた。

「まあ、ラビったら。どういうコト?」

 言って、ゆっくりと、ためらうようにオレに視線を戻した。

「コレは魔法書よ。持っているだけで、例えフィックスでも魔法が仕える。ただし、その魔法を使うために必要な石を持っていたら、だけど」

「石?」

「そう。人間界で言ったら、宝石に当たるわね」

 宝石?

 
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