キラめく堕天使
「はい。どうぞ。さっきも言ったけど、コレは禁帯出本だから、本当は貸し出しできないの。そこを押して貸し出すのだから、貸し出し期限はどんな理由があっても伸ばすわけには行かない。例えあなたが悪魔達と戦っている最中で、コレを失ったら死ぬかも!!って瞬間でも、容赦なく返還されるわ。」

 そういわれても、その三日間が、オレのやろうとしていることにとって、多いのか少ないのか、それすら見当がつかない。

「返還時間が近づくと、少しづつ本はその姿を淡くして消えていくから、消えかかったら、気をつけて。そうなったら、悪いことは言わないから、せめてここまで早く戻ってくるように、ね。」

 オレは本を受け取った。

「帰るときは、必ずここに寄ってね」

 シュロスの赤い目が、うるうるとオレを見ていた。

 ふーん。

 綺麗な見た目って言うのは、なかなか気分が良いもんだ、な。

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