キラめく堕天使
「ところで、銀髪の堕天使を知らない?ついさっき、彼女を堕天させた悪魔に連れて行かれらしいんだけど。その彼女が、オレの助けたい魔王の、大事な力の源らしい石のピアスを持って言っちゃったんだ」

 シュロスは怪訝そうにオレを見た。

「天使を堕天させた悪魔が、その天使を連れて行ったですって?」

「うん。」

「そんなのありえない。悪魔は天使を堕天させるのが楽しくて、彼女達をたぶらかすのよ。堕ちてしまった天使を見て満足したら、もう用はないはず」
 
ちょっと、心臓がちくりと痛んだ。

 何でだろう。

 自分の心の中を探ってみた。

 ルナが浮かぶ。

 必死でジュランを助けたがっている、あの、ルナも、結局はジュランの楽しみのために堕とされたのか。

 オレは首を横に振った。

 そうは思いたくない。

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