続★THE イケメン4兄弟-幸せな同居生活-【完】
その様子を柚姫と奈々子は、溜息をつきながら見ていた。
そして柚姫は、その人だかりを見て言った。
「今大学の中にいる人で、私と來人が婚約者って知ってる人って・・・ほんの一握りしかいないんだよね」
柚姫は、行事の投票について考えていた。
「そうだね・・もっと知ってる人がいっぱい居れば、なんとか票を上げることが出来そうなのに・・」
そう。
この学際に来るお客さんは、大学在住の生徒より多い。
生徒の中でさえ、柚姫と來人の事を知ってる人はほんの一握りなのに、学際に来る一般のお客さんが私達の事を知っている事は到底ない。
だからもし・・來人や私が、他の人とキスしよが何しようが・・会場はただただ盛り上がるだけだろう。
しかも人って・・自分の好みの人がいると、その人に目がいく。
來人と玲徒と古城君が良い例だ。
顔がカッコいいからああやって人が集まって、注目を浴びる。
きっと、來人のスペースにいる女の人達は、迷わず來人に"票"を入れるだろうなぁ。
それは男の人も同じこと・・
好みの女の人がいたら、その人に目がいく。
それを考えると・・
私は佐々木姉妹に衰えている。
悔しいが、佐々木姉妹は顔が可愛いと言うより、綺麗な方だ。
「ハァ・・・・」
「柚姫・・・・」
ため息しか出てこない。
そんな様子を奈々子は心配そうにみつめる。
「おーい!!真中!!」
「はい!!」
先輩に声を掛けられた。
「お前、午後からの行事の準備があるだろ??先に昼済ませて、準備に行っていいぞ??」
「あ、は、はい・・・。ありがとうございます・・・。」
「先輩、私も手伝いなので、一緒に行っても大丈夫ですか??」
「ああ。ここは落ち着いたから・・じゃ、頑張れよ!!」
「ありがとうございます!!」
先輩はスタスタ歩いて行った。