甘食系男子






「あーっと…」

「…っ…ひっく」





「えー…」


ガバッ
「ひっ!!」



それまで泣いていたはずの相手にいきなり抱き着かれて、思わず短く悲鳴をあげた。
抱き着かれた衝撃に負けて、屈んでいた状態から、後ろに倒れた。



「佐藤くん…」

鼻声ですらないじゃないか!
嘘泣きか!嘘泣きってやつか?



「ごめんなさい…私」

「いや、あの…とりあえず離れて下さい」


腰に回された腕を引き離そうとするが、ガッチリと捕まれて動けない。




「佐藤くんがお弁当を持って来てるなんて考えもしてませんでしたわ…。いきなり押しかけたりして、ごめんなさい。配慮が足りませんでした…」


今は押し倒されてますけどね。ははは



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