紅色の永遠



‥ねぇ、遥輝。

貴方も同じように、言ってくれた時があったよね。

貴方はこんなに素敵な人に触れて育って、培った優しさを私にくれたんだね。



声無き声で、瀬遥は想いをさらけ出す。

次々と溢れ始めた涙。けれど遥輝との想い出はそれよりもずっと多くて。

彼を想えば想うほど瀬遥の瞳の泉は潤い、溢れて流れる。

そんな瀬遥の肩を、小さな老女はポンポン、と叩く。

喉から絞った声が唇の間から漏れた。

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