紅色の永遠
「初めまして‥遥輝の祖母です」

深々と頭を垂れた老女を、通りすがる人が訝しげな目で見、何事もなかったように消え去っていく。

しかしそんな人々の存在は、瀬遥の視界にも老女の視界にも入ってはこなかった。‥そう、二人は穏やかなセカイから切り離されているのと、なんら変わらないのだから。

「‥遥輝の、おばあちゃん‥?」

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