あたしの彼氏は先生
チャイムが鳴った。



B組の生徒が一斉に今まで静かだった音楽室に集まった。



「では、授業を始めます…」




…あれ?






先生、元気が少しない…




でも…きっと私のことじゃない。



…そうだよ。




だって先生は私を見ていない。




私じゃない誰かを見ているんだ。



「では今日から文化祭の合唱コンクールの練習をしてもらう。曲決めは終わったから伴奏者前に出てきてピアノ頼んだぞ」





…もう文化祭かぁ。
てか練習期間長っ!!!!



あたしはアルトだったっけな〜?



「女子は第2音楽室で小早川先生に頼んであるから移動しろよ〜」





第2音楽室かぁ…





まぁ、先生になるべく会いたくなかったし…


良かった…



でも本当は心の底で


“嫌だった”


“先生の授業が受けたい”
そう思ってた。


しかし自分の心の叫びを知らないフリをして静かに音楽室を出た。




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