空になりたい。
先生があたしたちに見せる顔はこんな表情とは酷くかけ離れていた。







だから、







気付かなかったんだ。






先生が抱えている辛さの重みに・・・・






「香音(おかん)聞いてる!?」





「へっ!?」






気付くと友達の美里の顔があった。






教室がガヤガヤしていることからもう授業が終わったことを察した。






机の上に出していた教科書をゆっくりと戻した。






「香音最近変だよ?」
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