多分きっと

3

ボクはとても残酷だった。好きだと言ったキミにボクを求めるように強制していたんだ。キミも同犯であるようにがんじがらめに縛りつけようとしていたんだ。

そうすれば、痛みも苦しみも、この歪んだ感情さえも許されると思ったから。
こんな使い古しのありふれた言葉なんかじゃなくて強くキミを求めたように。





ボクは迷子になって人ゴミに溺れていたんだ。
その先にひとつだけ見えたのがキミだった。



だから、どうか手の内に。



それ以外を願った事はなかったよ。
< 17 / 21 >

この作品をシェア

pagetop