君のとなり
「ここちゃん、おかえり!」
お兄ちゃんと知香ちゃんがリビングに下りてきた。
「知香ちゃん!」
「最近、どう?」
「最近……んー、特に何もないかな」
苦笑いすると、アタシの横に知香ちゃんが座った。
「難しいねぇ~……」
「まあ自分が好きになった人だし、しょーがないかな。」
ハァとため息がもれてしまった。
「他に良い人とか、いないの?」
「探せばいるかもしれないけど……でも、好きなの」
知香ちゃんが抱きついてきて、その後ろでお兄ちゃんがニヤリと笑っているのが見えた。