君のとなり




「ちょっと……話せないか?」



控え目に聞いてきた悠ちゃんにそっと頷いた。





「悪いけど、知香子と話すことがあるから、上行ってくれるか?」




お兄ちゃんが言った。
きっと、アタシと悠ちゃんが2人になれるように、
気まずいアタシ達に気を遣ってくれたんだと思う。





部屋に入るなり、沈黙が流れる。




「話って、なに?」




気まずい空気に耐えられなくて、口を開いた。





「好きな奴でも、できたか?」




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