君のとなり
「お前も恋してんだなあー」
鼻で笑ったお兄ちゃんにイラッとして、暴言を吐こうとしたけど先に知香ちゃんが口を開いた。
「もお~、茶化さないでよ!みんな色々とあるんだから!」
「はいはい、すいませんね」
「恋するコトは素敵なんだからね!?」
「まあ、まだ19だろ?苦労しろ」
べーってしてきたお兄ちゃんは知香ちゃんに怒られていた。
でも、またそれもそれで羨ましくて。
少し切なくなった気持ちとは裏腹に、笑顔がこぼれた。