君のとなり
「また淳平が睨んでる」
耳元で言われて、体がビクッと跳ねた。
視線だけチラッと移すと、お兄ちゃんがジーッと睨んでいた。
悠ちゃんは見せつけるようにアタシの肩を寄せて、ヒラヒラと手を振ってみせた。
「ここちゃんのエッチー。」
「ち、違うもんっ!!」
腕をバシバシと叩くアタシの腕を押さえて、頭を撫でられた。
すごく幸せ。
幸せな人を見てると幸せって移るんだな。って思った。
アタシ達も、幸せを移してあげれるような……そんな人になりたいなっ。