君のとなり
会えない時間
「あー、疲れた」
横で沙希が伸びをしながら言うと、慧子は首を回しながら続いた。
「やっぱこの時間まで授業は辛いよねぇ。」
「帰るのめんどくさーい……」
ため息を1つつくと、2人が申し訳なさそうな顔をしていた。
「私ね、今日彼氏が迎えに来てくれるんだよね…」
「アタシも。」
「あ、そうなの!?うらやましいなあ~!」
2人があまりにも気まずそうな顔をするから、気にしないでよ!なんて笑いながら沙希と慧子と別れた。
下に落ちてしまう視線を上げながら、バス停へ向かう。