君のとなり
「うん。あいつ、淳平君の妹さんに会いたいっていつも言ってるよ」
ほら、すっごい幸せそう。
彼女さんの話をする時、悠ちゃんはいつもふにゃっとした笑顔になる。
でも……申し訳ないけど、アタシは悠ちゃんの彼女さんには会いたくない。
だって、会ったらもう頑張れない気がするんだもん。
窓の外の景色に目をそらして、溢れてきた涙を隠した。
「まあ機会があれば、会ってやって!」
「あ、うん!ぜひっ!」
自分の単純さに苦笑い。
ま、嫌だ!なんて言えるわけないんだけどさっ…。